onsa letter #6

onsa letter #6

みなさんこんにちは、onsaです。
「健康とはなにか」をテーマに情報をお届けするonsa letterの第6弾。
今回のテーマは「西洋薬と漢方のちがい」についてのおはなしです。


〜根本治療と対症療法〜 

人間のからだに起こる「症状」というものには、必ず原因と理由があります。その根本原因の多くは、食事と生活にあると言われています。例えば頭痛に対して鎮痛薬を使用すると、その成分が直接痛み物質の産生を妨害して、痛みという症状は治ります。ところが、痛みが出てしまうその根本的な原因に対しての治療はできていません。またどうしてその痛みが出ているのか、どうしたらその痛みが出なくなるのか、についての原因もわからないままです。このような治療を「対症療法」と呼びます。痛みの原因が自然に解決しない限り、からだはメッセージである症状を再び出し続けることになります。

 

 一方、漢方薬はその中に含まれる成分が腸から吸収されないものも多く、例えば50kgの人間で約6mもある腸の粘膜が無数に存在している免疫細胞を動かしています。生薬の成分に出会った免疫細胞は、体内の免疫細胞にその情報を伝達して、からだ全体の免疫細胞を動かすことによって症状の原因を治す結果、症状が治っていきます。つまり、漢方薬は免疫細胞を動かす「情報」としての間接的な役割も多く、症状を治すまでの多くの過程を、自分自身の免疫細胞が担うと考えられています。

 

 頭痛という一つの症状に対しても、年齢、時間、性状、便通、睡眠、ストレス、体質などの違いによって投与する「情報」が大きく異なり、その「情報」によって効果も違えば、副作用が出てしまうこともあります。そのため、どの漢方薬(「情報」)が有効なのかを知ることによって、その人のどのような食事や生活を改善すれば症状が出なくなるのか。ということがわかるのです。また、ある程度の期間に渡って一定の状況をつくり続けると、腸内細菌叢の変化などによってその環境に順応して、生来の体質を改善することもできるのです。

 

西洋薬:口から入って腸を通り抜け、直接頭痛の痛み成分の部位に成分が届く。
漢方薬:口から入った生薬が腸で止まり、腸の免疫細胞が他の免疫細胞を動かして    
    痛み成分を出してる細胞をなだめる。

 

 

〜西洋医学と東洋医学を使い分ける〜
 こうしてそれぞれの医薬の特徴を見ると、漢方薬の方が優れているように見えますが、一方で痛み、痒み、不眠などの症状はつらいものです。西洋薬だけの治療が、長期間薬を飲み続けなければならないことが多いのは、症状を消し続けるだけで、病の根本原因を治療することができないためです。ところが、漢方薬による根本治療を併用できれば、西洋医学による対症療法も、とても有意義なものとなります。

 

 例えば、不眠の漢方治療にはそれなりの時間がかかることが多いので、漢方による根本治療が始まれば、その間の辛い不眠を西洋薬で改善したほうが治りが早いこともあります。つまり「寝ないよりも寝たほうが良い」から使うのです。根本治療をしながら睡眠薬を使えば、睡眠薬への依存はそこまで強くなりません。西洋医学は自然を制御する医学で、東洋医学は自然を利用する医学です。西洋薬は「あるものを消す」ことには優れていても、漢方薬のように「ないものを生み出す」ことはできません。元気や免疫力・若さなどを生み出すことや、生命を生み出す不妊治療などには、漢方薬でしかできないことがたくさんあります。

 

 

 

 

 

 

 

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